「あのね、部長って、人間だったんですよ」ドラマ『すいか』第3話名言集

すいか

大好きなドラマ、『すいか』のわたくしチョイス名言集をおとどけします。

第3話では、基子さん(小林聡美)が中学生のころからちまちま貯めた貯金箱(梅酒とかつけるでっかいポリ容器に100円玉がいっっっぱい入ってる)のお話から始まります。

「一緒にお金を貯めて原宿に行こう」と友だちと約束したのがきっかけだったのに、その友だちはさっさと貯金箱を割って絵の道具を買い、その後イラストレーターに。その友だちが基子さんのことを

「一生踏み出せないような人」

と言っていたのを知った基子さん。ちまちま貯金のポリ容器を引っ張って、原宿に行って全部使い切ってくる!!と宣言するのです。

基子さんの本当に欲しいものはなんだったのでしょう?そして、教授(浅丘ルリ子)は一番の親友の「死」と向き合わなければならなくなります。

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生きてみないと分からないことばかりだったわ

教授の一番の親友のたまこさん。二人は学生の頃から一緒にハピネス三茶に住み、同じ学問を目指した者同士でした。

教授の話ではたまこさんの方が優秀だったそうなのですが、ある日たまこさんは突然お豆腐屋さんと結婚すると言ってハピネス三茶を出て行ってしまったのでした。

そのたまこさんの容態が良くないと聞き、最後に教授に会いたい、とたまこさんからの希望で教授がお見舞いにやってきたときのワンシーンです。

たまこ 「あのとき…大学の方選んでたら、あたしまだあそこ(ハピネス三茶)にいたかしら」

教授  「もしそうだったら、あたしは大学に残ることもなく、大学教授なんてバカな仕事に就かなくてすんで、普通にお嫁に行ってたのに」

たまこ 「フフ、ごめんね、押しつけて」

教授  「そうよ、そっちの方が優秀なのに、お豆腐屋さんなんかにお嫁に行っちゃうんだもん」

たまこ 「でも、あの人と豆腐屋やって良かったわよ。大学で研究するのと同じくらい、楽しかった」

教授  「今なら分かる」

たまこ 「お互い、ずいぶん遠くまで来ちゃったわねぇ」

教授  「あのころは二人とも、ずっと一緒にいるもんだって無邪気に思い込んでたよね」

たまこ 「生きてみないと分からないことばっかりだったわ」

教授  「…そう!これからだって何が起こるか分かりませんよ」

もう自分の先が短いことを悟っているようなたまこさんと、まだ諦めきれないような教授の最後の会話がジーンとします。

「何が起こるか分からない」と言いながらも、ものすごく寂しそうな表情の浅丘ルリ子さん。なんとかしてあげたくてもどうにもならない気持ちが表れています。

親友の死…。これは親の死とか旦那さんの死なんかとは全然違う悲しみなんだろうなぁ。

特に、若い頃の親友って特別なんですよね。きっと、その人との思い出ごとどこか遠いところへ行ってしまうような、思い出せるんだけど手が届かないような喪失感がすごいんじゃないでしょうか。だから、色あせないようにこのふたりも思い出話をしていたのかも知れませんね。

でも、唯一の救いはたまこさんが幸せな人生だったんだなぁ、と思うことです。

大学の研究も、お豆腐屋さんも、きっとたまこさんにとってはどちらも大好きで、なんの後悔もないわって顔が印象的でした。その中にはもちろん教授との日々も含まれているのでしょう。

中身じゃなかったんだ、欲しかったの、数字だったんだ…

ポリ容器を引きずって原宿にやってきた基子さん。たまたま立ち寄ったお店で、絆さん(ともさかりえ)に突き返されたプラチナのアクセサリーを返品できるか訪ねている響一くん(金子貴俊)に出会います。

「なんで…こんなもの贈ったんですか?こういうものは、もっと親しくなってから渡すもんじゃないんですか?」

と、6万8000円もするアクセサリーをいきなり絆さんに贈ったことに困惑する基子さん。

それにもめげずに「これ貰ってくれません?」と、全然話が通じてない響一くんに業を煮やした基子さん。だんだんとヒートアップしてこう言い放ちます。

「君が絆さんにあげたのは数字よ。6万8000円っていう数字」

ところが、猛然と話すうちに、数字に誰よりも執着して中身を見てなかったのは自分だと言うことに気が付いてしまうのです。

基子 「数字に、ずっとこだわってたのって、あたしかも…。もっともっと100円玉貯めたいって、欲しいものなんか別に無いのに、数だけ欲しいって、ずっと思ってたの、あたしだわ…」

響一 「ああ、そういうことか…」

基子 「中身じゃなかったんだ、ほしかったの、数字だったんだ…」

これも、みんなが見て見ぬふりしていることをズバッと言ってますねぇ。ほんと世の中って数字で出来ているんじゃないかってくらい、数字数字数字ですよね。

わしもブログ書いてても、もっとアクセス稼げる記事書かねば!!とかまだ全然アクセス集まらないなぁ…って落ち込むこともままあります。

そこを踏みとどまっているのが、やっぱり「中身」なんですよ。

どんなことを書けばアクセスが集まるかってある程度分かってくるもんなんです。例えばブログのシステムのことだったりとか、集客方法だとか、アドセンスのことだとか。

でも、自分が書きたくもないこと書いてまでアクセス集めたいとは思わないんですよ。ましてや炎上してまでなんて、それこそブログやめますわ、そこまでメンタル強くありません。

自分が好きなこと、興味のあること、書きたいこと、伝えたいことを書いて、それで誰かの役に立てたり面白く読んでもらえたらそれがとても嬉しい。たとえ1アクセスしか無い記事でも、それが大事なんです。数字じゃないんだよね、分かってはいるんだけどね。

そして、その話を聞いた響一くんの、絆さんへのお手紙。

いまボクのやりたいことは、世の中のことをちゃんと知るということです。

名前だけじゃなくて、値段だけじゃなくて、その中身をちゃんと知るということ。

ひょっとしたらそこには、思いもよらない喜びがあるかも知れないということ。

はじめてすいかを見たときは、この響一くんと同年代(宙ぶらりんな境遇も似てた)。まさしくこの響一くんの素直な言葉が胸に残りました。

13年経って、わしは果たして中身を見てきたか?中身を知りたいと思って生きてきたか?と思いますが…。でも、この言葉を知らずに10数年生きていたよりは、はるかにマシだったと思いたいです。

死んだときは諦めるしかないんです

うさぎ

教授の親友のたまこさんは、もし病気が治って退院出来たらうさぎを飼いたい、と教授に話していました。

たまこさんの隠しようのない「死」の予兆に、落ち込みながら公園(多分井の頭公園)を歩いていると、露天のうさぎ売りにいちゃもんをつけているおっさん(光石研)がいました。

おっさんは執拗に「うさぎはすぐ死ぬんじゃないのか」「死んだら保証してくれないのか」と詰め寄ります。

そのおっさんにブチ切れる教授…。昔の人は過激だわ(By絆)

教授 「ウサギだろうが人間だろうが、死ぬときは死ぬんです!それをお金にかえたからって、悲しみが減るというものではないでしょう!?」

おっさん 「何いってんだよあんた」

教授 「死んだときは諦めるしかないんです!」

おっさん 「(馬鹿にしたように)はーん」

教授 「諦めきれなくても、諦めるしかないでしょうっっ!!」(教授の平手打ちでおっさんぶっ倒れる)

このあと教授はこの光石研さんの前髪をひきちぎって、さらにその後仲直りして一緒にプリクラを取っていましたが…。

教授のやるせない思いが、あの平手打ちに乗り移ってしまったんですねぇ、光石研さんが派手にぶっとんでいました。それくらい教授の悲しみは深かったのでしょう。

そう、悲しみはお金になんて換えられないんだよね。失ったものの大きさはなんにだって代わることはできないんです。

そうはいっても、なかなか公衆の面前で大立ち回りなんで普通の人はできないですよね。そこは怖いもの知らず(知りすぎている?)の教授ならでは。教授は、すべての悲しみを抱えた人を代表して平手打ちをしたのでしょう。

あのね、部長って、人間だったんですよ

わしがこの3話でもっとも好きなシーンです。

部長から引っ越し祝い何がいいかと聞かれていた基子さん。基子さんが部長にお願いしたのは、「褒めてもらうこと」でした。

ちゃんと台本まで用意している基子さん(笑)、その突拍子もないお願いに緊張しながらも律儀に応える部長さん。照れながらも台詞を言ったあと、こんなステキなシーンが待っていました。

部長 「(照れ笑い)参ったなあ…俺さ、かみさんにもありがとうなんて言ったことないんだぜ」

基子 「すみません、無理言っちゃって」

部長 「いやあほんとにさ、感謝してるんだぜ、早川ちゃんには」

基子 「え?」

部長 「(中略)感謝してる、ありがとう」

基子 「…」

部長 「馬場ちゃんにもさ、今みたいにちゃんと言ってあげればよかったんだよな。そしたら3億使うこともなかったもんな。…今さら遅いか、遅いよな」

このことがよっぽど嬉しかったのか、営業の途中、基子さんは自転車を停めて初めて絆さんの携帯に電話します。

なんだか知らないけど、だれかに聞いてもらいたくて。いい?迷惑じゃないですか?あのね、部長って、人間だったんですよ。

わし、この部長さん役の人(中丸新将さん)すごく好きなんです。昔よくワイドショーの再現VTRなんかに出てましたけど、すごく上手な役者さんなんだなぁ、と感じました。

普段の仕事のシーンでは、気の小さい口うるさい上司に見えるんですけど、この基子さんとのシーンでは部長の素、というか、本当はこんなにあったかい優しい人だったんだな、ほっこりします。

基子さんも、ただの歯車としての自分じゃなくて、ちゃんと「早川基子」を見てくれていたんだ、と感じてすごく嬉しかったんじゃないでしょうか。

普段機械みたいに思っていた人が、人間らしく照れるし落ち込むし、心配したり感謝したり、そんな一面がちょこっと見られたことが妙に嬉しかったりするんですよね。

基子さんが欲しかったもの

基子さんが貯金箱を割って買ったもの、それは「エアコン」でした。なにを隠そう、ハピネス三茶にはエアコンが無かったんです。しかも季節は夏。

でも、基子さんが欲しかったものは、厳密に言うとエアコンではありません。それはずばり

誰かに自分のしたことで喜んでもらいたい

ということでした。

基子さんはこの年になるまで、自分以外のものにお金を使うことなんてなかったそうなのです。これはある意味、とても珍しいというか何というか…。守られて生きてきたんですね、基子さんっ。

でも、初めてみんなで今を楽しむためにエアコンを買ったのです。基子さんは、貯金箱をとうとう割ったんです!!

誰かのことを思って、誰かの幸せや喜ぶ顔を想像しながらの買い物って、実は自分のものを買う以上の喜びになることもあるんですよね。

わたくしも婚約中の現旦那さんのためにお財布を買ったとき、生まれてくる赤ちゃんのためにおくるみを買ったとき、ベビー服を買ったとき、クリスマスのプレゼントを用意してる瞬間…。

どんな顔するかな、喜んでくれるかな?と想像してるときが、実は一番豊かな時間だったりします。

基子さんも、とうとうその喜びを知りました。そして、それこそが「自分の殻を打ち破る」ものだったのでしょう。

長くなりましたが、やっぱり「すいか」には生きていくのに大切なエッセンスが沢山散りばめられています。ドラマだからこそ、ドラマで伝えられることを伝えたいという思いがひしひしと感じます。

わたくしは、その思いを信じています。

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