こんなにも強く儚く輝いた天才棋士、村山聖の戦いのすべて『聖の青春』感想&映画のキャスト予想!!

星

「村山聖」というプロ棋士をご存じでしょうか。将棋ファンなら誰もが知っているくらいの天才肌、そしてその超個性的なキャラクターと相まって、これ以上ないくらい愛された棋士でした。そして、難病と闘いながら最高の順位戦A級まで上り詰めた、まさに奇跡の棋士です。

わたくしは将棋のことはほとんど分からず(羽生さんと谷川さんと一二三さんを辛うじて知っているくらい)今回「3月のライオンの二海堂のモデルの人」という理由で『聖の青春』を手に取りました。

ところが、一気に読み切って一気にこの村山聖さんのファンになりました。なんで村山さんが生きてる間に将棋を見なかったんだ!!バカバカわしのバカっ!!と歯がみして地団駄踏むくらいの気持ちです。

この『聖の青春』は、村山聖が生を受けてから病気になり、将棋と出会いそして棋士になり、死の淵まで戦い抜いた、まさに一生が凝縮された良書です。

将棋に興味がある人もない人も、この村山九段の生き様を見たら明日の景色が変わって見えてくること間違いなし。あああ、肉丸くんに会いたいっっ。

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将棋、闘病、そして愛。その生き様が心を打つ村山聖の一生

村山さんは今から18年前に癌で亡くなっているのですが、その一生は病気との闘いの連続でした。3歳の頃に腎臓ネフローゼを発病し、その入退院の生活の中で将棋に出会います。

当時はネフローゼに対する特効薬もなく、ただ安静にして時が過ぎるのを待つのみ、という治療法しかなかったようなのですね。それでなくても腎機能が低下して、だるいわむくむわ熱は出るわ動けないわで、遊びたい盛りの男の子にはまさに地獄のようなものだったそうです。

そこで、その退屈やらストレスを発散させるため、父親が与えたおもちゃの中に将棋がありました。村山少年はその将棋に異常にのめり込んで、毎日母親に将棋の本を買ってきてもらってはその本で将棋を覚えていきました。

ほとんど独学にも関わらず、初めて行った将棋教室でも敵う相手がいなくなるほど強くなった村山少年は、小学4年生にしてアマ四段の認定をもらいます。これはものすごいことのようです。

それにしても、独学でそこの教室の生徒さんをごぼう抜きにしてしまうんですからね…これはもう天性としかいいようがありません。(ちなみにわしも将棋を勉強中ですが、何がなにやらさっぱり分からないことだらけです)

そして、この幼少期の闘病生活でいやと言うほど命の儚さを思い知るのです。

昨日まで隣のベッドで寝ていた子が今日はいない、もう二度と会えない別れを何度も経験する…。より死に近いからこそ、村山少年の中で生きること、生きているものへの尊厳みたいなものが芽生えてきたのだと思います。

村山さんは、爪も髪の毛も生きているものだから切りたくない、と言い、生きているから虫は殺したくない、病室に切り花なんかもってくるな、と言っていたそう。本当に純粋で、無垢で、生まれたての赤ちゃんみたいに人をまっすぐに見つめる人だったのでしょう。

そして、村山さんの運命を決定付けたのが師匠との出会いです。師匠は森信雄六段。この師弟というか恋人というか…なんていったらいいのか。まるで運命共同体のような二人の描写には、いつも温かくてクスっと笑えて、まるで夫婦漫才を見ているようです。

この二人は、何か性別とかを越えた魂の響き合いを感じさせます。師匠が弟子の頭や下着まで洗い、真夜中にコンビニに走り、食べさせ、そして将棋を打たせ…。

親以上、恋人以上のことをやってのける森。そしてそれに全身全霊で応えようとする村山。きったないおっさんとまんまるの若造なのに、なぜかすごく清らかなものを見た思いがします。

それはきっと、二人が底抜けに純粋だったからでしょう。将棋に、勝負に、師匠に、弟子に。著者の大崎善生さんは

犬の親子が体中を舐めあうように二人は完全な愛の形を表現した

と、森と村山の師弟関係を書いていましたが、それほどまでにまっすぐでひたむきに相手のことを思い合っていたのでしょうね。

村山聖のまわりには、師匠だけじゃなく沢山の人の愛に溢れていました。著者の大崎さんもそう、羽生さんや谷川さん始めとする棋士、編集者、商店街の人々、そして家族…関わる人がみんな、村山聖を愛していました。

彼の将棋に対するひたむきさ、人の顔色を伺おうとしない裏表のなさ、病気をいい訳にしない強さ…。そしてやっぱりなんか変な奴で見ていて危なっかしくて、ついつい構いたくなるというか面白くて仕方のない人だったんじゃないかと思うんです。天性のすっとぼけというか、傍若無人というか…。

「肉丸くん」なんてあだ名を付ける師匠も師匠ですが、それになんとも思わない弟子もまたこれね。そんなところも愛される理由のひとつだったのでしょう。

そして村山聖の「名人になる」という夢。この夢が村山を生かしていたといってもいい、そのくらい「名人位」に並々ならぬ思いを寄せています。

やはり、村山聖の自分が何者であるかの証というか証明が、将棋であり名人位だったのではないでしょうか。もう少し、あと少しで本当に届くところにいたのに…。ここは涙なしでは読めません。

あの羽生善治は、いつも村山聖のことを感性、勝負感、センスといった、努力や練習量ではどうにもならないことに脱帽していたとか。あの羽生さんがですよ、どれほど村山聖がとんでもない才能の持ち主だったのか、その片鱗が伺えます…。本当に惜しい。

将棋にまったくといっていいほど感心がなかったわたくし。村山聖がどれくらいすごいのか、それを知りたくて将棋の勉強を始めました。村山聖がわしを動かしてくれました。でもまだ何にも分かりません、奥が深すぎます(笑)。

せめて、村山さんと羽生さんが対戦した棋譜を見て、「すごい」と感じられるくらいまでなりたいです。それでしか村山さんの凄さを実感できることが思いつかないので…。

人はこんなに純粋に生きることができるのか、そしてその純粋さゆえにとても悲しくて悲しくてたまりません。この本を読んだすべての人の中に、村山聖が生きていって欲しいと思います。

『聖の青春』映画化!!キャストを予想してみましたっ

そしてなんとこの秋『聖の青春』が映画化されるそうです!!しかも主演は松山ケンイチ!!20キロ増量に成功っ。これは何をおいてでも絶対に見に行かなくてはっ。

作者の大崎さんが、このぽっちゃりマツケンを見て

森さん(師匠)がいたら「村山くん、こんなに長い間どこにいっとったんや」と手をさすったかもしれない。私も酔っぱらっていれば昔のように頬っぺたを軽くつまんでいただろう。意志の強そうな瞳。内面からにじみ出てくるような自然なユーモラス。そして人へ対する好奇心、優しさ。17年ぶりに村山くんがいた。

とのコメント…泣いた、号泣。そう、師匠はいつも手をさすっていたんだよね…うう。

というわけで、『聖の青春』映画化に先駆けて、勝手に主要キャストを予想してみました。

村山聖役 松山ケンイチ

これはもう決まっているのですが、改めてこれ以上ぴったりな人はいないと思っています。早くマツケン聖が将棋を指すところが見たい!!

羽生善治役 高良健吾 小栗旬

羽生さんはイケメン枠を押します、映画のヒロインなんで(笑)。本命は高良くん。ぴっちり横分けにしてメガネかけたらそれっぽくいけるんじゃないでしょうか。小栗旬はただ和服姿が見たかった…。でも小栗旬がメガネかけて和服だとまんまヤ○ザにしか見えない…。

谷川浩司役 加瀬亮 ユースケ・サンタマリア

谷川さんは、個性派イケメンを(谷川さんがイケメンじゃないってことではありませんよ!映画のバランスのためっ)。加瀬亮さん、なんとなく谷川さんに似てる気がする、知的な雰囲気とか物腰とか。最近ユースケさんも見てないんで一票。

森 信雄役 香川照之 阿部サダヲ

師匠の優しさ、ユーモラスな雰囲気を出せる役者さんを考えて。香川さんは抑えめの演技でお願いしたいです、あんまりがなりたてる香川さん好きではないので…。阿部さんのとほほ演技にも期待したいです。

大崎善生役 鈴木浩介 滝藤賢一

作者であり編集者側から村山を見守る大崎さん。優しさとシビアさを兼ね備えている鈴木浩介さんが頭に浮かびました。物語をまとめる役だと思うんですよね、鈴木さんありだと思います。あと滝藤賢一さんもいいなぁ、でもちょっとドスが効きすぎてるかな…。

加藤昌彦役 桐谷健太

奨励会を去るとき、村山に「加藤さんは負け犬です」と言われて殴り合いをする人。関西弁で熱血漢、すぐに浦ちゃんが浮かびました。この加藤さんは棋士になれないのですが、村山と殴り合うまで熱い親交を持った、物語において貴重な存在です。

聖の両親役 松重豊 和久井映見

どこでもいいからゴロ-さん(松重さん)に出てもらいたくて、そのゴローさんに会う奥さんと考えたら和久井映見さん…てこれ『ちりとてちん』の両親だな。そのくらい、なんかしっくりくるんですよこのお二人。あ、『デート』の時もじゃん!!もう夫婦の黄金コンビですな。

この配役が一人でも当たったらわたしゃ大喜びして大笑いします。とにかく『聖の青春』映画も楽しみです!!

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